吉本 隆明 大和書房 売り上げランキング: 8315
ふつう、『ひきこもり』というと、
悪いイメージがあるかもしれない。暗いとか、何もしてないとか。
でも、この本で、吉本さんが言ってるのは逆で、
仕事でも人生でも、『ひきこもる』時間をもつことが、
なかなか価値のあることやねんぞ、ってこと。
ぼくにも、『ひきこもり』の性分が多分にあるから、
そんな主張をきいて、なかなか痛快だったし、
肩の荷がおりる気がしました。
『引き出し症候群』の社会って息苦しいんだよねー、と思ってるひとは、
ぼくの同年代にたくさんいるような気がするので、
この本を、もっと多くのひとが読めば、
生きやすくなるひとがふえそう。
それって、ある意味、省エネな生き方だと思います。
『引き出し症候群』なひとも、
『ひきこもり』たいひとも、
無駄なことにエネルギーをつかわずに、
自然体に、もっと楽しいことに没頭できるから。
じぶんの内側から聴こえてくる声に、
もっと正直に、もっと楽に、生きていきたい。
「この人が言っていることは奥が深いな」とか、「黙っているけれど存在感があるな」とか、そういう感じを与える人の中では、「意味」だけではく「価値」の増殖が起こっているのです。それは、一人でじっと自分と対話したことから生まれているはずです。
熟練した職業人になるためには、少しゆるんでいて、いい加減なところがあって、でも持続力だけはある、というのがいいのです。
「とにかく教師は生徒に向きあうべきだ」という考えには、子供を「指導」してやろうという、プロを自認する教師の、ある種思い上がった気持ちがあります。
そんなことをしなくても、毎日後ろ姿を見ているだけで、子供はいい先生を見抜きます。自分の好きな先生を見つけて、勝手に影響を受けていくのです。
問題は、親が子供にどう接するかではなく、親自身の心の状態がどうであるのか、ということなのです。
生まれた時代性というものは、なかなかぬぐい去ることができないし、まるで何もなかったように白紙に戻すようなことはしてはいけないのです。
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