何かを「好き」になるコストとは?『すべての男は消耗品である。Vol.6』

すべての男は消耗品である。〈vol.6〉
村上 龍
ベストセラーズ
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実は、自分で個人的に何かを好きになるのは簡単ではない。
(略)個人という概念が未発達の国では、
そういった対象が見つかった瞬間に孤独になってしまうからだ。

個人的に何か好きなことを見つけたほうが有利に生きられる、という
コンセンサスはまだ日本社会にはない。
個人的に好きなことを見つけることは、
旧来の日本社会では多大なコストがかかる。

こんなこと考えたこともなかった。
何かを「好き」になることに、コストがかかるなんて。

確かに、何かを「好き」だというとき、
何かを「嫌い」だ、ということを孕んでいる可能性はある。
例えば、大阪で巨人ファンを公言すれば、
のけ者にされたり、反感を買ったりするかもしれない。
(ぼくは、大阪生まれの巨人ファンだ)

逆説的に言えば、孤独になることに抵抗がないひとであれば、
何かを「好き」だと表明することに対しても、抵抗がないということだ。

ふーむ、だから、じぶんは、こうなのか。

これからは、他人に何かを「好き」になることを、
安易にすすめないほうがいいのかもしれない。
それ相応のコストを払う覚悟があるひと以外には。

自分だったら、お客とどんな関係になりたいのか考えてみる。『戦わない経営』

戦わない経営
戦わない経営
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浜口 隆則
かんき出版
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それでも、自分の感覚を信じて、
「お客さんは大切な親友」だって思って、仕事をしていたら、
なぜか、とつぜん、すべてがうまく流れ始めた。
営業も大好きになった。

ぼくは営業が嫌い。
名刺を渡すのも嫌いだし、
形式的な挨拶をかわすのも嫌い。

ほんで、こんな自分(会社)にどんな営業が向いてるんかなー、
といっちょまえに考えたこともあった。
くそ生意気に、ぺこぺこ営業は嫌だなーと思ってみたり、
かといって殿様営業もなんだかなー、という感じだった。

でも、仕事で会う人としゃべるのは好きだし、
初対面の人でも、年齢に関係なく、割と、冗談言えたりしちゃう。
相手が有名なお医者さんでも関係ない。
ここまでなら飛び込んでもいいだろうなー、という勘所が分かる(気がしている)。

ほんで、この本で、この言葉に出会って、
すとんと腑に落ちた。

なるほどね。
友達だと思って、仕事するのは自分にとって、すごい自然なことだ。
勝手に応援したくなっちゃうし、気持ちもいい。
一回こっきりの関係じゃないのもいい。

でも、なぁなぁな関係、にならないように、
緊張感は切らしちゃいけないんだろう。

ああ、でも、読んでよかった。すっきりした。

読了『感動をつくれますか? 』久石譲さんの仕事観から考える。

感動をつくれますか? (角川oneテーマ21)
久石 譲
角川書店
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アーティストとデザイナーの2種類の人間がいるのなら、
久石さんは、明らかに、後者なんだと思ったし、
自分も後者だと思うから、惹かれる言葉がたくさんあった。

仕事は“点”ではなく“線”だ。
集中して物事を考え、創作する作業を、次へまた次へとコンスタントに続けられるかどうか。
それができるから、作曲家です、小説家です、映画監督ですと名乗って生きていける。

ああ、だから、ぼくには、まだ、名乗れるものが何も無いんだ、と気づかされた。
“線”になるような“点”を残していきたい。
connecting to dotsですな。後から振り返るしかない。

何かを表現していく人間にとって、
自分の拠り所を気分に置いてしまうのは危ういことだ。

規則正しく。ルーチンな生活と創造力は相反さない。
村上春樹しかり、イチローしかり。

しかしである。もっと長く付き合って、
その人が土壇場に追い込まれたときをみたらいい。
必ず、最初の印象に戻る。

この言葉を覚えておこう。
あとから、変な理屈で自分を納得させない。

自分の曲の、最初の聴衆は自分だ。

「こりゃおもろいわ!」と自分で思えるものを創っていく。

なんだ、いいかげんだなあ、と思われるかもしれないが、
そのときそのときに出会ったものを自分の中に取り込んでいくのは、とても大切なことだ。
さまざまな音が溢れかえる中で生活している僕が、
ふと意識を向けた、興味を持ったということは、
自分の琴線に触れるものがあったということだ。
それこそ直感だと僕は思う。

久石さんは、偶然や直感、ささいな偶有性を、大切にしている人なんだなぁ。
でも、それは、そこに頼るってわけじゃなくて、
徹底的に論理的に考えて、練って練って練りまくった上で、
ええ感じに、融合されているんだろう。
その塩梅は経験でしか分からんのでしょう。

読了『真贋』読書の毒を考える。

真贋
真贋
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吉本 隆明
講談社インターナショナル
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下の言葉に出会っただけでも、
この本を読む価値があったんだろう。

多くの人が見落としているのは、
要するに、本を読むということには、
利とともに毒があるという点です。

村上春樹も似たようなことを言っていた。
自分の本を読んで、読者の世界が少し歪んでほしい、と。

本を読めば読むほど、
高尚な気持ちになって世俗を離れたと心地になったり、
感情が揺さぶられすぎて現実との境目がよく分からなくなったり、
そういう毒が、読書にはあると思う。

読み終わった後、ちょっとふわふわした感じがしているなら、
それは既に毒がまわりつつあるのかもしれない。

毒への免疫を身につけるには、
じぶんなりのプリンシプルが必要なんだろう。

読了『軽くなる生き方 – 松浦弥太郎』

軽くなる生き方
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松浦 弥太郎
サンマーク出版
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松浦弥太郎さんの言葉は、
なんだか心地がいい。
きっと飾らない言葉だから。

過去のこと、これからの仕事のこと、
いろいろとヒントをもらえた。
引用したい言葉がありすぎて、困ってしまうのだ。

僕は考えた。
気持よく高いところまで歩いていきたいなら、身軽なほうがいい。
そこに行かなければ見られない景色をとっぷり堪能したいなら、
大荷物など邪魔なだけではないか。

ぼくも、もっともっと、身軽になりたい。
物理的にも、精神的にも。

その人と一生つきあっていきたい、
一緒に仕事をしていきたいと思ったからこそ、
気まずい指摘もはっきりとしていきたかったのだ。

気まずい雰囲気になるのを恐れない。
大切な人だからこそ。

生身で真摯に対峙する自分の姿に照れてしまったら、
言いたいことなんて、なに一つ相手に伝わらない。

アホみたいに真剣になってもええやん。
なに熱くなってんの、と言われても気にすんな。

「すてきな大人は、いばらない」

ぼくの周りの素敵な先輩も、みんないばらん。ええよね。

仕事でも人生でも誰かと深くかかわりたいなら、
まず自分から、情けなさをさらけ出してしまおう。
異常なところを見せ、格好悪い面をオープンにし、まるごとでかかわろう。

ついつい格好つけちゃうから、もっとダメなとこオープンにしよ。
って、既にけっこうダメダメですよ、とツッコミがw

「思いついたことを全部やる」と決めたらどうなるだろう?

これいい!やろやろ。

ゴールはひたすらドライに、
プロセスはあくまでウェットに

協業して仕事するときに、この考え方を思い出そう。

だからこそ僕は思う。
無駄な時期に詰め込んだガラクタこそ、
いつか宝物に変換されるときが来ると。
不遇な月日が、自分をつくる大切な要素になっていたのだと、
必ず思える時期が来ると。

来てほしい。

抱え込んだレシピを手放し、
惜しみなく与え、人に任せて新しい料理をつくってもらう。
これこそ、自分の人生の資産運用だ。
そうすれば、自然に利子が入ってくる。

人生の資産運用って考え方、素敵やね。
なんでも循環ってわけですか。

トラブルは、ゴチャゴチャに散らかった心の部屋を整理し、
いらないものを捨て、壊れたものを修復する最高のチャンス。
病気の根っこはもちろん、大切なものを教えてくれる。
新しい境地へ連れていってくれる。
だから、僕はいつでも「トラブル、カモン!」の心境でいたい。

ははは、身に覚えがありすぎて、笑える。
確かに、トラブルのたびに、ゴチャゴチャしたもんが整理されて、
新しい道が見つかってきた気がするし、
これからも見つかるような気がする。
と思えるようになったのは、自信にしてもいいのかな。

読了『自転車で遠くへ行きたい。』

自転車で遠くへ行きたい。
米津 一成
河出書房新社
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ほんまに自転車が好き、という思いが、
本からじわじわ伝わってきて、
こちらまで自転車で遠いどこかへ出かけたくなった。

今度、横浜まで、
自転車でいってみようかな。

自転車で遠くへ行きたい。
その「遠く」とは物理的な距離だけではない。
ロードレーサーはあなたの心も「遠く」へ連れていってくれるはずだ。

僕はロードレーサーで長距離を走ることによって
自分の可能性を再発見したのだ。
僕にとって自転車で遠くへ行くことは、
「そんなことは無理だ」と思って閉じてしまったいて
心の扉を開く出来事だったのだ。

300kmは僕にとって日常と非日常の境界にある距離だ。

読了『ザッポスの奇跡』ハードだけでなくソフトもユニークだった。

ザッポスの奇跡 The Zappos Miracles―アマゾンが屈したザッポスの新流通戦略とは
石塚 しのぶ
東京図書出版会
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ザッポス(Zappos)っていうのは、
アメリカの靴のネット販売会社のこと。
何度でも、無料で(!)返品可能っていう、
通販じゃ、とんでもなく常識外だったことをやって、
成功した(?)会社です。

2009年の7月に、あのアマゾンが買収をかましたことでも、
話題にあがりました。

んで、実際、どういう会社なのよ、
ということでこの本を読んでみたけど、
けっこー、イメージと違うので驚いた。
もっとシステマチックな会社かと思ってました。

ザッポスにとっては「サービス」こそが売り物だ。
だからザッポスでは、サービスを「コスト」として捉えない。
ザッポスにとって、サービスとは、むしろブランドを築くため、
そして、顧客ロイヤリティを築くための投資なのだ。

「これらすべては、勿論、かなりお金がかかることです。
でも、顧客サービスをないがしろにする余裕は、僕たちにはないのです」

「普通の会社のEメールは、要件を述べるだけで、
誰が書いたって同じだ。でもザッポスが違う。
ザッポスでは、社員の一人ひとりが、
『自分色』を表現することを奨励している。
知らせなきゃいけない要件は勿論書くけれど、
そのほかに、書く人独自の挨拶を入れてみたり、
顧客と以前に電話やEメールで話した内容に触れるように心がける。
一人ひとりの『味』を出すことが大切なんだ」

ほかにも、新入社員研修を辞退したひとに2000ドルあげちゃったり、
社員見学があれば、パレードをひらいちゃったりと、
ハードだけじゃなくて、ソフトもユニークな会社なのだ。

そんな面白い会社の10ヶ条がええ感じやったので、
紹介しておきます。

  1. Deliver WOW Through Service
  2. Embrace and Draive Change
  3. Create Fun and A Little Weirdness
  4. Be Adventurous, Creative and Open-Minded
  5. Pursue Growth and Learning
  6. Build Open and Honest Relationships With Communication
  7. Build a Positive Team and Family Sprit
  8. Do More With Less
  9. Be Passionate and Determined
  10. Be Humble

観了『アフリカンドリーム 第1回 “悲劇の国”が奇跡を起こす』

RPF rally in Gicumbi, Rwanda
Attribution-NonCommercial License by noodlepie

『アフリカンドリーム 第1回 “悲劇の国”が奇跡を起こす』
http://www.nhk.or.jp/special/onair/100404.html

ルワンダでは1994年、人口の8割以上を占めるフツ族と、
少数派のツチ族との間で紛争が起こった。

紛争によって、国外へ脱出したツチ族(diaspora)たちは、
海外でビジネスを興し、人脈をつくった。
そして、政情が落ち着くと、
一斉に帰国し、ルワンダの復興に尽力している。
このへんは、ユダヤや華僑と似ている気がする。

放送で登場したツチ族のおっちゃんは、
家族をフツ族に殺されたのに、
「一方の民族だけが豊かないなってはいけないのです」と言って、
フツ族を破格の待遇で雇おうとしていた。
ビジネスとして支援することで、民族の対立が解消することを願って。

ただ、これは困難な道だろうなと思えたのは、
いくら良い待遇でフツ族を雇うとは言え、
「経営者:労働者」という構図は変わらないわけで、
今後、さらにルワンダ中でツチ族のビジネスが拡大していけば、
フツ族のストレスは高まっていくんじゃないだろうか。

ぼくの予想を裏切って、奇跡が続いてくれることを願うばかり。

読了『スローワーク、はじめました。』

スローワーク、はじめました。
谷田 俊太郎 宮沢 豪
主婦と生活社
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私はもともとアパレルの本物じゃないという意識があるので、
それなら本物じゃない人のやり方をしようと思ったんです。
お店だからって、お店っぽく必要もないなって。
(古着店「クローカ・クローゼット」折居多恵)

自分も同じ。ウェブデザインをするとき、
本物じゃない、プロじゃないという意識がずっとある。
独学ですべて身につけてきたから。
それなら、無理して本物っぽいことを目指すんじゃなくて、
素人のまま、仕事の質をあげていけたら理想なのかもしれない。

あと、夫婦って大事だなと思いました。
この人(奥さん)は前に芸能プロダクションでマネジャーをしていたので、
交渉や売り込みが得意なんですよ。
僕はそういうことが全然できないので、
二人で得手不得手をうまく分けたからできたんだと思います。
(略)夫婦って最小限の企業みたいなものだと思います。
(インディーズTシャツ専門ショップ「No More Tears」みやじまのり)

うちもそうかもしれない。
いま、夫婦で仕事してるわけじゃないけれど、
将来そういうことになっても、いい感じに、分業できそうな気はする。

自分をさらけだせない人はダメですって。
そういう時代じゃないかと思うんですよね。
さらけだすのは怖い。否定されたら終わりでるから。
でも、一つ否定されても、それは勉強になるし、絶対に次はあります。
(インディーズTシャツ専門ショップ「No More Tears」みやじまのり)

ブログでも、もっと自分をさらけだす。
ええカッコばかり言わない。短所もネタにして笑い飛ばす。

ただ、ブログ上では否定的なことを言わない、という自分ルールがあるので、
それと、自分をさらけだすっていうのは、両立できるんだろか。
境界線的には危うさを感じる。

日本語ブログ圏にネガティブなことばを発信せずに、
自分をどこまでさらけだせるか。
弱っちいじぶんも、かっこ悪いじぶんも、だせるか。
ちょっと挑戦ですな。

読了『アイデアは考えるな。』by @yanasawa

アイデアは考えるな。
アイデアは考えるな。
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柳澤 大輔
日経BP社
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この本を読んでいるとき、
アイデアをどうやって出すか学ぶというよりも、
柳澤大輔さん(@yanasawa)から、
仕事に対する姿勢を教えられている気分だった。

ぼくには、仕事をめっちゃ楽しんでやろう!
という姿勢が足りていなかった、と気づかされた。
仕事の量がグッと増えたり、
解決法のわからない仕事が舞いこんできたりすると、
ネガティブな印象を受けていた。
うげげー、どないすんねん、これ、と思ってた。

それじゃ、あかん。
受身じゃあかん。

もっと楽しむ。
もっとおもろいことする。
勝手にどんどんアイデアだす。
周りに伝える。巻き込む。

ええ時期に、この本を読めました。

気乗りしないイベントに誘われたときや、
一見面倒くさそうな仕事を振られたときこそ、
とにかく「乗っかる」ことが重要なのです。

面白がっている様子を憶えてもらう

僕は、ある会社と良いお付き合いをしたいと思ったときには、
必ず会う前にその会社のウェブサイトを見て、
ブレストをしてその改善案を考え、あいさつ代わりに持っていきました。

アイデアを出すということはクリエイティブであり、
「クリエイティブとは贈与」なのです。

ふつうの人の目線で旅をしている『遊牧夫婦』

去年、コモンカフェでお会いして
夫婦で5年も旅をしていた話を聞かせてくれた近藤さん(@ykoncanberra)が、
自身のブログ『遊牧夫婦』をまとめた本。

ぼくの考えるハードなバックパッカーとは違って、
近藤さんは、いい意味で、ふつうの人の目線で旅をしているので、
共感できることが多かったです。

この先、何年になるかわからない旅生活の中で、
どのような日々を送り、どのように変わっていくのだろうか、と。
しかし、どんな絵も浮かんではこなかった。
そして考え直す。
想像などできないからこそ、人は旅をするのだろうと。

想像できていると思っている自分の世界観を、
ぶっこわすためでもあるんかな。

誰もが、それぞれが見た「偏った」世界を
その人なりに伝えていくしかないのだ。
その限界を十分に理解した上で、
しかし人は語り継いでいかなければならない。

旅だけじゃなくて、このブログだってそう。
「偏見」や「誤解」は避けられない。
でも、伝えたいことがあれば、声に出していくしかない。

生活のほとんどがこのバンの狭い内部に納まっていた
この一ヵ月半の日々によって、
ぼくたちは、「本当に必要なものなんて極めて少ないんだ」ということを実感できた。

物理的に「モノ」がないっていうことは、
人生を身軽に生きていくうえで、大事なことだと思う。
車や自転車で旅をすると、それをリアルに実感できるんやろね。いいね。

ぼくは決して、危険なところにガツガツ飛び込んでいけるキャラではない。
良くも悪くも、ひとりだと弱気になっていただろう自分が想像できてしまう。
だから自分にとっては、二人であるということが大きな意味をもってくる。

ここ、一番共感できたところ。
ぼくも、同じようなところがある。
嫁さんの前だから、カッコつけて、頑張らんとあかん!って思って、
ちょっとした一歩を踏み出せることが多い。

旅をしながら次々に別れが訪れると、
もはや別れが日常的な、当然のものとなり、感慨も減ってくる。
よくも悪くも旅に慣れると、いろんなものを得るとともに、
何かを失っているのかもしれないのだ。

旅によって失うもの。
得るものばかり考えていたから、ハッとした言葉。
ぼくも世界一周から帰ってきたとき、
何かを失っているんだろか。どうだろ。
それが分からんから、きっと、旅に出かけたいんだろうな。

遊牧夫婦
遊牧夫婦

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近藤 雄生
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読了『一〇〇年前の世界一周 ある青年の撮った日本と世界』

一〇〇年前の世界一周 ある青年の撮った日本と世界
ボリス・マルタン ワルデマール・アベグ
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100年も前に、世界一周の旅をしているとは。
しかも、訪れた土地をカメラにおさめながら。

まるで絵に描かれたかのような写真からは、
歴史の教科書の、テキストのすきまからこぼれ落ちている、
人々の生活の風景がある。
都市になりきる前の、町の姿がある。

こんな本が残っていることに驚いたし、
出会えて嬉しい。

読了『iPadがやってきたから、もう一度ウェブの話をしよう』

梅田望夫さん(@mochioumeda)の新著、
iPadがやってきたから、もう一度ウェブの話をしよう』が発売されたので、
さっそく買って読んだ。

本書で、一番、つぎの言葉がぼくに響いた。

そして何より大切なのは、「生活」を人生の目標にしないこと。
フロンティアへの挑戦や冒険、研究や創造、
知的興奮の追求、パブリックな精神に基づいた活動、
グローバルな難題の解決・・・・、没頭する対象は何でもいい。
でも、おいしいものを食べるとか、便利で快適で安全な暮らしとか、
そういった「生活」レベルのことではなく、
それよりも上位の価値を追い求めること。
それが、先進国の恵まれた環境に育って
よい教育を受けている君たちの責任だ。
via 梅田望夫

そう、「生活」じゃない。「冒険」。

もともと安定志向が強いタイプだったので、
油断すると、comfortableな環境を求めてしまう。

もうすぐ生活環境を変えるつもりだったので、
なんだか、勝手に背中をおされた気分になった。

この言葉に出会っただけで、
読んで良かった。

読了『iPad英語学習法』勉強ではなく、ライフスタイルの選択ってことやね。

iPad英語学習法
iPad英語学習法
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湯川鶴章
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注文した直後に、電子書籍版の「TechWave英語学習法」が発売されて、
あららタイミング誤った、とちょっとがっかり。
できれば、そちらを読みたかった。
面白そうな仕掛けが満載だったので。
ただ、こちらも良かった。

本書の一貫したテーマは、
iPad(iPhone)や英語サービスを利用すれば、
駅前に語学留学なんて行かなくても、
もっと楽しく、自由に、自分のペースで、しかも安く、
英語を一生学びつつ続けることができるんだよ、っちゅうこと。

最近、ふだんから英語脳になれるようにと思って、
Twitterの英語アカウント(@ShigeoKinoshita)をとったり、
FacebookLikedInを再び使いはじめたり、
PC&ソフトウェアの言語環境をすべて英語にしたりと、
あれやこれや試行錯誤していたんだけど、
けっこー似たようなことをしているひとたちが本書で紹介されていて、
少し勇気をもらった気分になれた。

大事なのは、今までの「勉強する」という考え方から
脱却するということだろう。
世界と「つながる」ことを目的とし、
そのためには何をすべきか、
自分にとって何が最短のルートなのかを
考えて進んでいくことだと思う。

これは「勉強」ではない。
ライフスタイルである。

That’s right!
We only decide to choose lifestyle.

夫婦間ではたらく、バランス作用。

夫婦は、たったふたりだけだと言っても、
そこには知らず知らずのうちに、バランス作用が働いている。

たとえば、旦那が起業家、嫁が専業主婦の場合を考えてみる。

旦那が独立したばかりのころ、
嫁は励ましの言葉をおくり、いっしょに頑張れる。
失敗しても、支えあうことができる。
これは正のバランス作用。

逆に、旦那の仕事がうまくいきだすと、
嫁は、自分が置いていかれるのではないか、という心理が働き、
手放しでは旦那の成功を喜べなくなる。
嫁が家にいることが多いと、なおさら、その傾向は強くなる。
これは負のバランス作用。

バランス作用が働くことは自然なことなので、
それに良いも悪いもないから、
無理におさえこまないほうがいい。

できることがあるとすれば、
無意識のうちに、夫婦間でバランスをとっていることを認識し、
それをネタにちょくちょく話すこと。

そして、
どちらか一方が、うまいこといきだした時こそ、
意識して、愛情表現すること。

ぼくは、そういったことを、
神田昌典さんの『成功者の告白』で学んだ。

成功者の告白 (講談社プラスアルファ文庫)
神田 昌典
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知のてっぺん『学問は驚きだ 糸井重里』

智慧の実を食べよう 学問は驚きだ
糸井 重里 岩井 克人 川勝 平太 松井 孝典 山岸 俊男
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会社や社会や日本のことを、
とことん考えまくってるひとたちの話が聴けるから、
糸井さんが言うように、たとえ理解できなくても、
知のてっぺんの醍醐味がある。

なにかをとことん学びつづけているひとの魅力は、
博識だとか、頭の回転が早いだとか、そんなところにあるのではなく、
そのひとだけの世界観を表現しているところにある。

魔法なんだか、勉強なんだか、もう、役に立つのかさえ
わからないところに、「知る、ということの輝き」が、
きっとある。ぼくはそれを、実感しているのです。

前置きのかわりに – 糸井重里

「ふだん見過ごしていることを、不思議なもののように考える」こそが、
知を愛することであり、智慧を生み出す実なのです。

会社の行方 – 岩井克人

これからは、様々なものが標準化される時代であるからこそ、
どこかで標準化されないような部分や、流れが停留する部分を、
意識的に確保しなければ、だめなのかもしれませんね。

会社の行方 – 岩井克人

実態と名前の乖離しない接点・・・
ポシャらないけど、バブルにもならないバランスを探すことは、
本当に難しいと思います。正解がないんですからね。
これはポスト産業資本主義を生きていかなければならない、
すべての人間の課題かもしれません。

会社の行方 – 岩井克人

彼をそばでみていると、生き方がかっこいいんです。
それはどうしてかというと、他人の評判で動いているわけではなくて、
自分の原理で動いているからです。
他の人がいてもいなくても行動を変えないとか・・・
わたしもそうありたいと思います。

社会の行方 – 山岸俊男

農をなりわいにするのではなく、
いろいろな芸術を楽しむように、土をいじり、水をやれば、
すがすがしい緑の葉っぱ、美しい花、それに実のなる作品が生まれる。
水と緑と花と季節の変化を存分に楽しむという姿勢でいれば、
ずいぶん楽しめるんです。

日本の行方 – 川勝平太

大人にとっても『かけがえのないもの 養老孟子』

かけがえのないもの
かけがえのないもの
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養老 孟司
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子どもにとって、かけがえのないものを考えていくと、
それは、大人にとっても、かけがえのないものなのだ。

どうなるか分からない未来を期待し、
意味のわからないものを楽しみ、
新しい環境に挑戦する。

そんなことが、大人にだって、
おおいに許容されていいはずだし、
みんなにとって、当たり前であってほしい。

理想を語るのではなく、
実践者でありつづけたい。

その姿を、将来の子どもたちが見てくれて、
人生の偶有性をポジティブにとらえてくれたら、嬉しい。

大人というのは、子どもが好きなことをやっているときに、
それが何のためかという無意味な質問を繰り返す動物です。
私はそれを子どものころから知っていました。

親の世代が、子供に自分の育った環境とまったく違う環境を
与えてしまっているからです。過去の自分を否定して
子供に自分と違うことをやらせているわけですから、
これでは親が子供の教育ができなくて、当たり前です。

子どもが持っている財産とは何か。それこそが、
一切何も決まっていない未来、漠然とした未来なのです。(中略)
だから、予定を決めれば決めるほど、
子供の財産である未来は確実に減ってしまうのです。

読了『やらなくてもいい、できなくてもいい。 – 四角大輔 』

やらなくてもいい、できなくてもいい。
四角 大輔
サンマーク出版
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ちょうど、いい時期に、この本と出会えた。

なんでかというと、
最近、仕事でウェブサイトのデザインを考えているとき、
自信がなくなっていたから。

でも、この本を読んで、
大輔さんのように、どでかい仕事をしているひとも、
やっていることはそんな変わらないんだ、と思えたことは、
じぶんにとって収穫だった。

もうひとつ、ぼくの勇気になったことがある。

それは、
『普通のセンスの持ち主がつくるものこそ、多くのひとの心に届く』
ってことに気づけたこと。

これまで、他人の、センスばりばりな仕事や作品をみて、
その世界とは、程遠いところに位置する自分に対して、
激しく劣等感をおぼえることがよくあったけれど、
ちがうな、と。

庶民感覚がある自分にこそ、やれることある、
闘える領域がある、と思えた。

人だけじゃなくて、本との出会いにも、
タイミングってあるんやね。

外部から得た「ハッとするもの」を蓄積しておくことで、
どんどん自分の中に、モノをつくるためのデータベースが
できていくのです。

本当の意味でプロとアマチュアを分けるのは、
お金を稼いでいるかどうかではなく、
「受け手の心を忘れていないかどうか」だと思うのです。

逆転する価値観『ぼくの複線人生 – 福原義春 』

ぼくの複線人生
ぼくの複線人生
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福原 義春
岩波書店
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ぼくの世代の原体験は、今起きていることがすぐに次の時代には
全く逆になることを教えてくれた。今日の新聞の大見出しは、
20年後には通用しないのだ。

ここ10年も、あとから振り返ってみると、
ちょうど価値観の転換期だったんだ、と、
気づくことになるのかもしれない。

今、ぼくたちが大事におもっている価値観が、
将来、逆転するかもしれないと分かったとして、
その「今日」を生きているぼくたちに、何ができるのだろうか。

価値観がひっくりかえったとき、
自分の生き方を容易に変えることができないのは、
世界を、歴史を、振り返ればわかること。

変化をかんじとれる環境に身をおきながら、
少しずつ、アジャストできる道を、
模索していくのがいいんだろう。

「生きづらさ」を、ぼくも肯定していこう。『友だち地獄 – 土井隆義』

友だち地獄―「空気を読む」世代のサバイバル (ちくま新書)
土井 隆義
筑摩書房
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こういった若者に関する本を読むと、
ふだんは意識していないじぶんの特徴を、
客観的にみられるから面白いなぁ。

現代の若者たちが、グローバル化する世界のなかで、
皮肉にも内閉的なメンタリティを示す傾向を強めているのは、
社会という大海を知らない井の中の蛙だからではない。
逆に、グローバル化の荒波を被ることによって、
社会という大海の不確実性を身にしみて感じている人々だからである。
彼らは、自らの世界の絶対的なリアリティを確保するために、
社会的な視点をあえて排除しようと企てているのである。

「若者」を「日本」にも「世界」にも置き換えられる。
最近、茂木さんが話していたように、
「ガラパゴス化」を通して地球規模で連帯すること – クオリア日記
どんどん繋がりやすくなる世界のなかで、
自分が没個性化していくことへの焦りを、ぼくは感じているし、
世界中のひとたちも感じているんじゃないだろうか。

そして、地理的にも、精神的にも、
ローカライズドしようとする反応は、ある意味、
反射的な防御本能だと言える。日本の大学しかり、
日本の大学のガラパゴス化 – クオリア日記
最近「地域」や「田舎」という言葉に惹かれている自分もしかり。

内向きな安定志向を、自分の内に感じながらも、
一方で、自分を一生成長させていきたい、
自分の世界を広げていきたい、という気持ちもある。
そのごっちゃ具合が「生きづらさ」と表現するのだろうか。

著者が最後に述べているように、
そんな「生きづらさ」を、ぼくも肯定していこう。
それ以外になにがあるというんだ。

私は、生きづらさそのものから彼らが開放されるべきだとは、
実は思っていない。生きづらさからの開放が、
真のユートビアへの道になるとはとうてい思えないからである。
生きづらさのない人生など、まさに現実らしからぬ現実だからである。
(略)生きづらさを抱えながら生きることは、
世界をただ漠然と生きるだけではなく、
その世界に何らかの意味を求めざるをえない人間の本質である。
したがって、生きづらさの放棄は、人間であることの放棄でもある。