ベルリンを訪れたら、必ず見ておこうと思っていたベルリンの壁。知識では知っていたが、実物は悲しいほど威圧感があり、剥き出しのまま残された鉄骨がその頑丈さを物語っていました。
壁と一口に言っても、形状には四段階あった。後期になればなるほど、より大きく、より頑丈になっていった。写真の壁は第四期のものです。第四期が作られる頃には強度だけではなく、見映えも重視されて綺麗に作られた。それゆえ、壁に絵を描きやすくなり、イーストサイドギャラリーの誕生にも繋がった。当時の東ドイツの関係者は、思わぬ副産物に頭を悩ませたのだろうか。
ベルリンの壁の範囲は地下にまで達し、地下鉄や下水道も塞がれることになった。Nordbahnhof駅の構内にはその当時のパネルが展示されています。東ベルリン鉄道会社で働いていた人物が、その知識を活かして自分と従兄弟の家族を引き連れて脱出に成功した、という逸話が印象に残りました。